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ウィンブルドン・エクスペリエンスをそのまま体験 視てきました
4日目…2010年6月 @ウィンブルドン
前置きがずいぶん長くなったが、ここからが本題のウィンブルドン観戦記。大会7日目が今回の観戦1日目だ。
朝起きて、まずは朝食。今朝も紅茶が美味い。 フロント前に提示された今日の大会スケジュール(ORDER OF PLAY)をチェックして部屋に戻り、身支度を済ませて、プレ・アライバル・パックの中からチューブカードを取り出して手に持ち、ワクワクしながら最寄り駅Fulham Broadway(左写真)へ。 ここから、4駅下ったSouthfield駅に移動する。
地下鉄に乗り込み、ほどなくしてホームに到着。 降り立った足元にはテニスコートが描かれている。見渡すと、ホームの広告には季節を象徴するストロベリーがあふれている。 同乗の乗客のほとんどがココを目指していたのかというほどに、ものすごい数の人が降りて同じ方向に進んでいく。改札は人であふれ、切符やチューブカードのチェックさえできない状態。
Fulham Broadway駅からSouthfield駅まで【動画】
人の波に乗るように改札に辿り着き、駅を出ると、探す間もなくGatsby Clubのロゴが書かれたボードを持って立つブラックタイ。ウィンブルドン・エクスペリエンスのスタッフだ。サングラスがとても目立つ、どことなくナダルのような顔立ち(でもないか)。 尋ねることなく、降り立った改札の反対車線側にある、クラブハウスまでのシャトルバス乗車場所を案内してくれた。
しばらくすると、ウィンブルドン・エクスペリエンスのロゴ入りミニバスが、会場方面から走ってくるのが見えた。数台で、会場と駅の間をピストン送迎しているようだ。 順番に、後部座席から乗り込んでいく。15人位乗れるだろうか。私は次のバスかな。。。と思っていたら、助手席のドアが開いて乗車を促された。運転席には、先ほどのややナダル。 クラブハウスまで10分少々。今日も天気が良く、道中両脇の歩道には歩いて会場に向かう人波。
メインゲートの反対車線側に設営されたクラブハウスのゲートには、陽気な警備スタッフ「Welcome to England! Welcome to Wimbledon!」グラブハウスに到着。
なつかしい〜。
外観は以前とほぼ変わらない。
今回申し込んだツアーコースで利用するクラブハウスはチャンピオンシップ・クラブで、海外からのツアー参加者専用のクラブハウス。2010年からは、ウィンブルドン・エクスペリエンス・クラブと改名。 ややナダルに礼を言って、クラブハウスへ。
チャンピオンシップ・クラブの受付けにまた列。 ほどなくしてプレ・アライバル・パックのIDを提示してチェックインすると、まずは1日目、No.1コートのチケットとプログラムや、ウィンブルドン・オフィシャルグッズが詰められたスーヴェニパックを渡される。 グッズはどれも、バッタ色?のような鮮やかなグリーン。12年前は、英国らしいというかウィンブルドンらしいというか、濃紺だったが。。。 あとは観戦するのみ。これで今日の準備は完了。
余裕を持って出かけてきたおかげで、クラブ内と外のテラス席どちらも選べるほど空いている。 クラブ内のソファに陣取りまずはビールを一杯。オフィシャルグッズをテーブルに広げて資料写真の撮影、そしてクラブ内撮影。
そこに、なつかしい友人をみつけた。彼は、13年前よりもかえって若返ったように見えた。早々に今回の旅の目的の1つを果たすことが出来てよかった。
再会を記念して写真を1枚。
おかわりを勧められて、ロゼ・ワインを1杯。しばし歓談。 そしてクラブ内を案内してくれるということで、荷物を受付けに預けて、Gatsby Clubへ。
ウィンブルドンはイギリスの社交場。1920年代のアールデコをモチーフに、洗練された装飾で再現されたGatsby Clubは、まさに社交場そのもの。
クラブハウス建物全体の3/4はGatsby Club、残りの1/4がChampionship Club。予約されたグループごとに、テーブルがきれいにセッティングされている。 シャンパンレセプションにバンドの生演奏。昼食には、'82からミシュランの星を獲得し続けるシェフの3コースのア・ラ・カルト・ランチ、午後にはアフタヌーン・ティー。
Gatsby Club奥には、一段高くなったスペースにSpeak Easy(左写真)がある。法人向け(つまりは接待用)に設えられた室内の大きなガラス窓からの眺めはテニスコート。出場選手がそこで練習するんだとか・・・。限られた場所で食事やワインを楽しみながら、選手の練習風景を見れるなんて贅沢の極みだ。
テニスプレーヤーが、グランドスラムの中でもウィンブルドンは特別と言うが、ココに入ると同感と実感・・・とは言っても全く意味が違うとは思うが・・・
ウォーターファウンテン前のゴージャスなエントランスから入ると、中はChampionship Clubとは比べ物にならない広さ、そして映画「華麗なるギャツビー」を思わせる雰囲気の別世界。スポーツ観戦というよりも少しだけドレスアップをしてギャツビー・クラブを利用する、本来のウィンブルドンの楽しみ方に倣ってみることも一興。13年前と何も変わっていないのがうれしい。
一時、VIP、Semi-Finals、Finalのツアー申込者専用になった時期もあったが、現在はベースラインツアー、チャンピオンシップツアーはアップグレードでご利用可能。
チャンピオンシップ・クラブに戻って、ビュッフェスタイルの昼食。実は、チャンピオンシップ・クラブでの昼食は初めて。 係にランチバウチャーを提示しておなかと相談しながら品定め。肉、魚、野菜とバランス良くエスニック・ティストのものもありバラエティーに富んでいる。 好みで見繕い、テーブルに着席して頂いた。なかなかの美味。 デザートには、名物ストロベリー&クリームとチョコレートムース。ソフトドリンクはフリーと聞いていたが、ビールやワインなどアルコールも頂いた。利用する人数の割には狭いのでテーブルや椅子が少なく、いざ食事となると、時間帯によっては場所を確保するのに一苦労するかもしれない。 でもこれがビュッフェ。
腹ごしらえをすませていざ会場へ。 チャンピオンシップ・クラブは2時半に閉まってしまう。持参のリュックと、スーヴェニアのリュック。重くはないが嵩張る。ゲートにはかなり人が並んでいる。ひとりひとり、手荷物を空けてのセキュリティーチェック。13年前にはなかった光景だ。
センターコート前から、反時計回りに会場をぐるっと1周する。No.1コートの奥にある階段を上ると、以前はヘンマン・ヒルと呼ばれていた現在のマレー・マウント。大きなパブリックビューの前で、テーブルにランチを広げた地元の人たちで賑わい、さながらピクニック会場のよう。
マレーマウントを降りて、センターコートの西側にあるブロードキャストセンター、プレスセンターを右手に見て歩く。その隣は、以前はNo.1コートだったが、現在はミレニアムビルディング。 South Concourseを挟んで、センターコートの向かい側の奥には立派になったNo.2、手前にNo.5〜12コート。 会場内の雰囲気は変わらない。が、設備は随分立派に様変わりしていた。
試合前に、Wimbledon Shopでウィンブルドンカラーのパナマ帽を購入して、Long Barで名物Pimm'sを一杯。これも変わっていなくてうれしい。
いよいよ観戦をしようということでNo.1コートへ。
席へは北西側、9番エリア(Gangway)から入るようだ。快晴で西陽がきびしかったが、試合を見るにはいい場所だ。
第一試合、女子4回戦、Kim CLIJSTERS vs Justine HENINの試合がすでに始まっている。クラブハウスと会場内視察に時間をかけたため、ほぼ終わりのところから観戦。結果は2-6、6-2、6-3でKimの勝利。
第二試合、第三試合は男子シングルス。 出発前の読み通り、Novak DJOKOVIC vs Lleyton HWEITT、Paul-Henri MATHIEU vs Rafael NADALという好カードだ。Roger FEDERERやAndyこそ観れないものの、間近で見るRafael NADALのプレーにヴォルテージがあがった。
周りも盛り上がっていた。前の席では、お若い女子2人が大宴会。シャンパンをボトルごとラッパ飲み、空になると次はPimm's。 後ろの席からは、チェコ人らしき(?)女子の「Rafa! Rafa!」の大絶叫と悶絶が騒がしくもあり一興だった。
第二試合はNovak DJOKOVIC 、第三試合はRafael NADALの快勝で、ウィンブルドン1日目の終了。午後8時半の試合終了までばっちり観戦。
観戦の興奮に浸りながら、クラブハウスの前まで戻る。来る時と同じく、シャトルバスでSouthfield駅まで送ってもらい、地下鉄でホテルに戻り、夕食がてらの晩酌をと、事前に調べておいたホテル近くに建つ人気のパブへ。
ところが、なぜだか見当たらない。
行きつ戻りつ、住所を再度確認するがそこに建つ建物にはパブなどない。引っ越した形跡もない。どうやらつぶれてしまったらしい。 景気悪化に禁煙法が拍車をかけてパブは経営困難と噂で聞いていたが、まさかお目当ての店がそんなことになっているとは…。目的地変更。
その近くに建つ、その次に人気のパブへ。早速ビールで乾杯。今日のビールは一段と美味。今日一日を振り返りながら興奮気味に歓談。
さて食事でも・・・何にしようかなぁ・・・とメニューに手を伸ばそうとするや否や、下げられてしまった。 ガストロ・パブなのになんで?・・・ 店員に尋ねると、食事は10時ラスト・オーダーだと・・・しまった・・・うっかりしていた・・・みなさんはどうぞご注意ください・・・ ココで食事と思い込んでいたので、余計におなかの虫が騒ぎだす。
ビールを飲み干してそそくさとホテルに戻り、最後の砦ルームサービスに頼る。この日は温かい食事は出来ず、出来るのはサンドイッチくらいと。かなりの空腹にサンドイッチで妥協。 今日1日の吉凶の帳尻合わせか・・・こんな日もあるか・・・などと思いながら、あきらめのサンドイッチを待った。 ところがところが、なかなかの美味ではないですか!新しい発見とともに、今日も楽しく一日が終わった。明日もウィンブルドンだ。