イタリア トスカーナ
ヨーロッパ・スケッチツアー オーダーメイド 個人からグループまで
実りの秋 彩深まるトスカーナの街並み
イタリア トスカーナへのスケッチツアーです。 多くの画家達が素材を求めてイタリアを訪れますが、今回(2006.10.3〜17)ほど、すべての条件が整ったツアーはなかったのではないかと思うくらい、とても恵まれた2週間でした。 今年の春先に訪れたブルゴーニュは、天候に恵まれなかった町や村ばかり。風景のスケッチは、ほとんどが戸外で描きますので、天候はとても大事な条件です。たとえ気候の良い時期に訪れても、こればかりは、行ってみなければわからないもの。
しかし、今回のトスカーナは違いました。訪れる町はみんな素材の宝庫。ほんの少し、お湿り程度の雨はあったものの、スケッチに支障のない程度。 加えて実りの秋、そしてジビエ料理と、食事はおいしいものばかり。宿泊したホテルも、すべてスケッチには設備・ロケーションともに最適で、かつ地元の人の温かさに触れられるホテルでした。うれしいことに、新しい町の発見もたくさんありました。
各都市3泊ずつ4都市に滞在し、各都市の移動の際には、ホテルもないような小さな町や村へ立ち寄ってスケッチ。最終日のみ、翌日の飛行機にあわせてフィレンツェで1泊という、13泊15日の旅行です。一部は難しいところもありますが、列車を利用し個人旅行へアレンジ可能なプランです。
ルッカ赤い城壁の残る町
ミラノで乗り換えピサ空港に降り立ち、そのまま最初の町ルッカへ。トスカーナ州県都です。 町の中心は、あまりにも有名な古代ローマ円形闘技場跡のメルカート広場。旧市街を赤い城壁が囲み、家々の屋根も赤レンガ色です。
ルッカの赤い屋根を見るには高いところからと思い、町の真ん中にある時計塔を登ってみることに。時計塔の中の螺旋状の階段をゆっくり登り、10分弱で見晴らし台に到着。その眺め(写真)は、まさに赤レンガの屋根の町。高所恐怖症も忘れ、カメラに収めました。 イタリアは、どの町もドゥオーモのある広場が中心ですが、ここは少々違うようでした。市民の生活の中心はメルカート広場、サン・ミケーレ広場、ナポレオン広場。 ドゥオーモのあるサン・マルティーノ広場は、観光客は多いものの、飲食店を含めて商業施設は少なく、ベルナルディ館、凱旋門を備えたドゥオーモ管理館、サンティ・ジョバンニ・エ・レパラータ教会などの歴史的建造物が、ドゥオーモを囲むように対座しています。
ピストイア日本人スタッフがいる心温まるホテル
ルッカを後にし、南東のヴォルテッラで日中スケッチ後到着したのは、菱形を描く14世紀の城壁の内部に息づく町、ピストイアです。週末に滞在したため、ドゥオーモ広場を中心に細い道まで市(メルカート)が立ち、活気あふれる町並みを見ることができました。
宿泊したのはHotel Leon Bianco。このホテルでは、イタリア人と結婚されてこの町に住む日本人女性が働いています(2006年現在)。小さな町では、ほとんど日本人に出会うことはなく、右も左もわからないお客様にとって、ホテルスタッフに日本人がいることはどんなに心強いことか・・・。お客様からの細かい質問にも笑顔で答えてくれる、とても素敵なスタッフでした。
ピストイアでは、滞在中毎晩同じレストランで夕食を取りました。ご主人とその娘たちで切り盛りしている家庭的なレストランは、スタッフ全員陽気で、毎晩行くのがとても楽しみになるほどでした。ホテルで聞いたところ、地元でもとても評判の良いレストランだそうで、心も温まるレストランです。ウェブサイトはなく、ここではご紹介できないのですが、La Tavernetta di Jackというレストランです。トスカーナの名物パスタPici(主にシエナの名物)と、毎晩アンティパストで出るトスカーナ風カナッペは抜群でした。
アレッツォ最も人目を引く特徴的な広場
ピストイアから、フィレンツェを横目に通り過ぎ、途中フィエーゾレで日中スケッチ。 そののち到着したのは、アレッツォです。駅からドゥオーモに向かって、かなりの傾斜になっている坂の町。 アレッツォのグランデ広場は、イタリアで最も人目を引く特徴的な広場と称されています。広場を囲む各四方の建物は、それぞれ建てられた時代が違い、様々な色を伴って独特のコントラストをなしています。また坂の町らしく、広場は全体的に傾いています。一番高いドゥオーモまで登ると城壁が残っており、その城壁からはアレッツォの町並みが一望できます。
レストランでのランチを希望されるお客様もいらっしゃるので、いつもロケハンをしながら探します。 アレッツォでは、グランデ広場とポポロ広場それぞれのレストランで1回ずつ、もう1回は「日本料理 Nagoya」へ。宿泊したCavaliere Palace Hotelのすぐ近くにあり、日本料理屋と思しき店名にもかかわらず、中華料理も扱っている不思議な店でしたが、物は試しで入ってみることに。味はまあまあというところ、醤油の味が恋しくなったら入ってみるのも良いお店です。
カスティリオン・フィオレンティーノ新しい発見の町
トスカーナ地方は、既知のスケッチに適した町や村が数多くあるため、「まだこんなところがあったの?」と思ってもらえるところを、ツアーの中に一箇所は入れたいと思いつつ、毎回苦心して探します。 今回の企画中、アレッツォから次の宿泊地コルトーナに移動の際に、立ち寄り可能で日中スケッチにぴったりの町をあれこれ探したところ、唯一NTT出版のイタリア旅行協会公式ガイドに出ていたイラストが心に引っ掛かり、それだけを頼りに立ち寄りスケッチポイントに組み込んだのがカスティリオン・フィオレンティーノ。
実際に行くまでは、スケッチのモチーフになるのか不安でしたが、到着してみるとそんな心配は無用、むしろ大発見の町でした。 小高い丘に町並みがこじんまりと纏まっており、麓に建つマドンナ・デッラ・コンソラツィオーネ教会がアクセントをつけています。少し離れて町全体を見てみると、それこそ1枚の絵のようです。アップダウンは厳しいですが、1時間もあれば町全体を見ることができます。 ホテルはないので、この町を訪れるにはアレッツォやコルトーナから日帰りで訪れるのが良いでしょう。
コルトーナホテルに恵まれた町
今までいろんな絵描きさんも訪れたことがあるのでは、と思うくらい、スケッチに適した町がコルトーナです。
この町は、何といってもホテルに恵まれました。Hotel San Lucaがそれです。 このホテルは崖に沿って建っているため、ロビーは最上階にあり、客室はその下階にあります。着いた当日はよくわからなかったのですが、翌朝朝食を取りにロビーまで上がると、テラスから朝日に照らされた風景(写真)を見ることができました。立ち込める霧がまるで雲海のようで、その上に町があるように錯覚し、昇る太陽に照らされながら町のシルエットをゆっくりと際立たせていく、何とも言えない幻想的な風景が広がっていました。 夕方には、遠くに望む山々に沈む夕日に照らされて、ちょうど逆行になり、朝とは趣の違う景色。夕方、ホテルに戻ってロビーのテラスからずっと眺めていることができます。
ホテルからの景色に勝るとも劣らないスケッチポイントが、町のあちこちにあります。それらはPhoto Galleryにてご覧ください。
トスカーナ イタリアの風景をスケッチ
サンプル日程
上記日程は、絵画教室の先生と生徒のみなさんがモチーフに合うロケーションにて作品を仕上げることを目的にしたスケッチツアーの催行事例の概要です。
グループツアーから個人旅行まで「行きたい旅」のご要望を添えて見積もりフォーム、又はメールにてお問い合わせ、ご依頼ください。旅行相談もお承りしております。 趣きのあるトスカーナへ訪れてみてはいかがでしょうか。